南部鉄器の蚊遣り


蚊遣りとは、蚊取り線香を焚く器のこと。

南部鉄器の「南部」は、かつて岩手県中部を地盤に青森県東部から秋田県北東部にかけての
地域を治めた南部藩の名から由来する。

鋳物の原材料に恵まれた土地柄もあり、江戸時代に職人を召抱えて培われた文化が、
時を経て今に受け継がれているという。

ヨーガンレールのデザインをもとに、盛岡の釜定工房で制作された南部鉄器の蚊遣りは
昔ながらの技法で、漆を表面に焼き付けて仕上げられている。

不規則に配置された小さな穴から、ふわりと煙が立ち昇るさまも趣のある佇まい。



南部鉄器の蚊遣り