南部鉄器のテープカッター

私達の仕事机には、ほぼ一人一台このテープカッターが置いてある。
長いこと使っているものだから、キズや汚れ、鉄ならではの色の変化も当たり前にある。

道具は使う目的があってはじめて道具となる。
とはいえそこにあり続ける以上は、その色や形に愛情を向けられるものが望ましい。
この南部鉄のテープカッターはその意味でとてもしっくり来るものだと思う。

鉄の重みを全身で表現し、そこにずっしりと鎮座し、
さらには経年変化によって色や味わいに深みを増していく。

そのさまは時にデスクの主のように見える。

南部鉄のテープカッター