乾いた空気が気になる季節。肌にうるおいを与え、
乾燥からしっかりと守ってくれる、オーガニックのシアの実のバターが入荷しています。
このシアバターは、濃いクリームのようなやわらかさ。
体温で溶けるので、肌に自然になじみます。
産地の東アフリカ・ウガンダの様子をご紹介します。
ウガンダ北西部に位置するウトゥケ。
地元の人々がグループをつくり、それぞれの家のまわりに自生するシアの樹を大切に管理し、
実を収穫しています。
グループのメンバーのほとんどは女性で、写真はまとめ役のオクィアさん。
その季節の生産計画を立て、収穫したシアナッツの品質をチェックして出荷するまでを担います。
メンバーのひとり、アラムさんと、そのお宅の様子。
草で屋根を葺いた、伝統的な形式の家のまわりには広い範囲にまたがり
数十本のシアの樹が生えています。
手前はまだ若いシアの樹。奥は成長した樹。
また、苗を植えるのではなく、落果から自然と芽吹いたシアを育てています。
あらたな芽を見つけたらまわりの草を刈ってやるなど、
シアが過ごしやすい環境づくりに気を配っています。
乾燥したシアナッツを、大きさや中身の詰まり具合で3段階に選別。
小さいものや傷のあるものは自家用に。中間のグレードのものは地元のマーケットで売られ、
最上級のナッツのみ工場でプレス加工され、日本に届きます。
アラムさん一家。
たくさんの子どもたちを育てるための収入を、シアナッツが支えています。
また、自家用のナッツは、自分たちの手で加工し、
食用油や、乾燥や紫外線予防のスキンケアとして子どもから大人まで使われてきました。
シアの樹、シアバターは、もはや彼らの生活の一部ともいえます。
ウトゥケを含むウガンダ北部一帯は、内戦時代には激戦地のひとつで、
村の人々は反乱軍の攻撃を逃れ、国連のキャンプに移動して避難生活を強いられました。
その間は耕作ができず、子どもの学校は閉鎖され、村の生活は止まってしまいましたが、
女性たちは、危険を冒しながらも時おり村へ戻りシアの実の収穫を続けてきました。
キャンプからメンバーが徐々に村へ帰還して、このグループが再びふつうの暮らしを営みながら、
シアの実を集められるようになったのは2011年のこと。
治安が回復しつつある今、シアバターの生産は現地の女性の自立支援へと注目されています。
ババグーリと、このシアバターを繋いでくれたのは、「坂ノ途中」 http://www.on-the-slope.com/shop/ の方々。
京都を拠点に、有機栽培などの環境負荷の小さい農業を支援されています。
ウガンダではゴマの栽培を中心に、有機農業の普及に取り組み、
持続可能な農業と、生産者の生活向上を両立するしくみを作られているそう。
ババグーリでは以前から、シアバターのクリームをつくりたいと考えてきました。
シアバターといえば、ロウのように固まった西アフリカ産が一般的。
しかし使いよくするために他の材料を加えることには疑問をもっていたところ、
そのままでクリームのようにやわらかい、オイルをたっぷり含んだ
ウガンダのシアバターに出会い、今回ご紹介させていただくことに。
シアバターはもともと酸化しにくいのですが、
昨年に収穫したばかりの採れたてを届けてくださいました。
ぜひお試しください。
オンラインショップでもお求めになれます。